大規模なオンプレミス型基幹システムのクラウド移行

難易度の高い大規模な基幹システムをクラウドに移行する
マイグレーションを完遂。
シーイーシーの伴走体制を高く評価。

CASE

オンプレミス型基幹システムのクラウド移行とパフォーマンス改善

ジェックシステム開発株式会社 様 https://www.jecc.com/company/group.html#anc-02

ジェックシステム開発株式会社 様

課題・要望

  • 大規模なオンプレミスの基幹システムをクラウドに移行させるには、高い技術力と経験豊富なベンダーの協力が必要
  • 開発保守会社との連携や、現場の状況における対応力が求められる
  • 現行性能のパフォーマンスを改善してクラウドに移行し、必要に応じて機能改善も行いたい

効果

  • 難易度の高い大規模な基幹系システムの移行を大きなトラブルなく完遂
  • 伴走体制や臨機応変な対応で、今後も安心してシステム開発を任せられる
  • 性能や使い勝手の向上、業務効率化の実現

マイグレーションの背景

ICTでJECCを支える会社

コンピューター・情報通信機器のリースおよびレンタルをコア業務に、システム導入設置支援、共通プラットフォームの提供、コンピューターの撤去・データ消去やリサイクルなど、ICTの利活用に必要な幅広いサービス展開をしている株式会社JECC(以下 JECC)。その情報システム部門を担うのがジェックシステム開発株式会社だ。システム開発部長 内田 行司氏は「サーバー・ネットワークのインフラ基盤および各種業務システムの企画・開発・運用・保守に至るまで、JECCをICTで支えるのが当社の役割です。グループ会社という立場から、JECCのDX推進にも取り組んでいます」と語る。

ジェックシステム開発株式会社 システム開発部長 内田 行司氏
ジェックシステム開発株式会社 システム開発部長 内田 行司氏

基幹システムJINNOSのクラウド化

同社は2005年にリース/レンタル業務に特化した基幹システムJINNOSを構築。以降、利用者の利便性向上や、税制・会計制度の変更がある度にエンハンスの開発を行ってきた。大規模なリプレースは、10年という保守契約を前提に前回は2014年に実施。次回のリプレースは2023年までに対応が必要となっていた。
「リプレースは構築に1~2年かかるため、システムを利用できる期間は実質8~9年となります。また、要件定義を策定する期間も必要になりますから、プロジェクトのスタートを2020年としました。そして、今回のリプレースは時流に沿ってクラウドへのマイグレーションとする方針にしました」と語るのは、システム開発部 システム開発課 エキスパート 村田 泰隆氏。

ジェックシステム開発株式会社 システム開発部 システム開発課 エキスパート 村田 泰隆氏
ジェックシステム開発株式会社 システム開発部 システム開発課 エキスパート 村田 泰隆氏

ベンダーの選定

実績と提案力でシーイーシーを選定

基幹システムのリプレースとなると当然ベンダーの力が必要になる。これまで同社は、コンサルティング会社の支援を得てJINNOSの構築やリプレースを行ってきたが、コンサルティング会社を主体にリプレースを進めてしまうと、どうしてもコストの調整が難しくなる。内田氏いわく「今回、コンサルティング会社にはより上流工程の作業に徹していただき、JINNOSシステム本体のマイグレーションに関しては、我々で新しいベンダーを探すことにしました」とのことだ。

同社がベンダーに求めた要件は、東証一部上場(現 東証プライム上場)相当の規模の会社、そしてリース会社やレンタル会社の業務システムを手掛けた実績・ノウハウがあること。つまり、安心して任せられるベンダーを求めた。リストアップしたのは、シーイーシーなど新規にアプローチした3社に、以前から付き合いのある1社を加えた計4社。シーイーシーを選定した理由について「まず、Re@nove(リノーブ)という名称でマイグレーションがサービス化されている安心感がありました。また、お話をするなかで、当社のコンサルティング会社と協業し金融系のシステムインテグレーションに携わった実績があることが分かりました。これほど心強いことはありません。しかも、シーイーシーの提案内容は、各工程の業務内容や費用面が具体的で明確。とくに、これまでの資源を有効活用し、工数やコストを抑える提案は秀逸だったため、ぜひシーイーシーに任せたいと思いました」と村田氏は語った。

マイグレーションの効果

クラウドに移行して性能が向上

シーイーシーが同社のマイグレーションに携わった期間は2020年8月~2022年11月。マイグレーション後の品質を担保するため、最初に移行効果と移行難易度・リスクを洗い出す影響分析を行い、慎重に構築作業を進めていった。リプレース全体は数百人月に達するプロジェクトだったが、大きなトラブルもなく予定通りマイグレーションを完了し、リリースすることができた。内田氏も「大成功」と当時を振り返る。

マイグレーションの効果としては、性能検証のなかでシーイーシーがプログラムのチューニングを行ったこともあり、速度面の高速化は目を見張るものがあったという。とくに夜間バッチ処理の高速化については、非常に高い評価をしている。「以前のシステムだと、締めのタイミングのときなどは、朝の業務開始時間までに終わるか終わらないか微妙でしたが、今はその心配はありません。また、個々のオンライン処理がほとんど高速化され、業務を円滑にすすめられるようになりました」(村田氏)

機能面においても、使い勝手が向上したところがあるという。それは、ユーザーの操作画面をポータル画面から複数起動できる仕組みにしたことだ。「実は以前の仕様でも、デスクトップ上の起動用アイコンを複数回実行することによって、操作画面を複数起動することが可能でした。ただ、利用者には分かりづらい部分もあり、オペレーションとして浸透していませんでした。ところが、今回のマイグレーション中にInternet ExplorerからEdgeに切り替えなくてはいけなくなったことで、従来と同手法によるセッション管理が不可能になりました。そこでシーイーシーから提案されたのは、ポータル画面から3つの操作画面を開くメニューを設ける方法です。これなら、3つまで操作画面を開けるということが一目瞭然となり、業務を効率化できました」(内田氏)

<マイグレーション後の構成概要>

シーイーシーの評価と今後の展開

シーイーシーの伴走力に期待

同社がもっともシーイーシーを評価するところはその伴走体制だ。2年以上を費やした長いマイグレーションの期間中、シーイーシーはコンサルティング会社や他のベンダーと連携を取りながらスムーズにマイグレーションを進めていった。コロナ禍という状況でも作業が停滞しないように、進捗に応じて同社のオフィスに常駐し集中的に作業を進めることもあったという。

事実、マイグレーション中に複合機もリプレースしたことで、帳票印刷の際に位置ズレが発生したが、シーイーシーの伴走体制により、この問題を早々に解決することができた。「当時は常駐して作業を進めてもらっていたため、帳票印刷の位置ズレが発覚した際は現場ですぐに対応できました。コロナ禍もあって当社から常駐してほしいとは言えないなか、万全の感染症対策の上、柔軟に対応してもらったことに感謝しています」(内田氏)

また、同部 同課 エキスパート 人見 裕之氏は「当初のスコープ以外のところ、例えば、JINNOSのサブシステムとして稼働しているBIツール関連のシステム開発や、プログラムなどの資源管理システムのマイグレーションも対応してもらいました。柔軟な対応力は、期待通りです」と頷きながら語った。

ジェックシステム開発株式会社 システム開発部 システム開発課 エキスパート 人見 裕之氏
ジェックシステム開発株式会社 システム開発部 システム開発課 エキスパート 人見 裕之氏

マイグレーションが終了した現在、シーイーシーは引き続き同社の基幹システムの運用・保守に携わっている。「今回もシーイーシーから、さまざまな提案をもらいながら進めています。今後、シーイーシーとお付き合いしていくなかで期待しているのは、経営課題のところです。システム開発の部分を安心して任せられるのは分かりましたから、より上流工程のコンサルティング的な支援を期待しています」と内田氏は力強い口調で語った。

ジェックシステム開発株式会社

ジェックシステム開発株式会社 様

  • 本 社:〒100-0005 東京都千代田区丸の内3丁目4番1号(新国際ビル)
  • 代表者:取締役社長 安藤 保彦
  • 事業内容:コンピューターソフトウェアの開発・保守・賃貸・販売・コンサルティング、コンピューターシステムの開発・保守・賃貸・販売・コンサルティング、コンピューターシステムの運用・管理
  • URL:https://www.jecc.com/

※記載の情報は取材時のもので、閲覧時には変更されている可能性があります。

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